地方(いわき)での建築・デザインを取り巻く環境を内側から見てみます。設計事務所の仕事は設計能力よりも日常への洞察と思慮で成り立っていること、図面の余白に書かれた見えないメッセージなどを紹介します。
2008年03月

--年--月--日

■スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008年03月27日

■肩の力がぬけている・・
080323_1234~0001 ガーデニア披露
080323_1640~0001 ガーデニア平面(パンフレットより)

3/23、介護老人保健施設「ガーデニア」の関係者へのセレモニーが行われた。呉羽総合病院付属ということで福祉施設関係者以外に様々な方が出席、写真は市長をはじめクレハ化学の会長、社長、病院理事長、顧問のかたがたによるカガミ割りの一枚である。当社も感謝状をいただいた。設計監理の仕事もここまできて、とりあえず建設は一段落、ホッとする瞬間である・・。
さて、自分でいうのもおこまがしいが、今回の施設は見た方の評判が非常に良い・・勿論、嬉しいことなのだが、設計者としては少し分からないことがある・・。
当社はできるだけデザインを研ぎ澄ますような手法で行うことを、常々心がけている。それに比べると、今回の施設は既に病院機能がありそれへの付属ということで、できるだけ既存施設へ合わせつつも老健用途の個性を柔らかに主張する、という手法をとった。内装もそうである。例えば、昨年竣工した特別養護老人ホーム「パライソごしき」はリゾートというコンセプトで日常が活気に溢れるような仕掛けやカラーリングを展開したのだが、「ガーデニア」では病院の病床群との違和感を産まないために、優しい居心地感をテーマにしている。いつもの当社の感覚からすると、物足りなさを感じるくらいにベーシックに抑えられているように思う・・。しかし、「パライソごしき」とは違った評価をいただいている。なんというか、デザインの質が解かりやすいというか日常感覚の共鳴感があるらしい。
そんな話しを社内でしていたら、社員から一言・・・・「根本にある福祉施設のベーシックなノウハウをきちっと要所で抑えて、デザインに肩の力が入っていないからではないですか・・」
そのとおり、自己表現が目につくようではまだまだ二流、だった。
生意気な言い方で失礼と思うが、・・・人の目は(竹の)節穴ではなかった・・・
スポンサーサイト

2008年03月23日

■行政不況
32034847.jpg

そろそろ、この建築基準法改正の影響について書かねばならないと考えていたら、この本の見出しを今朝の新聞で見つけた。現在の状況を言い当てた単語である。
私の事務所でも今回の改正によって付け加えられた「構造計算適合性判定(ピアチェック)」を経験し始めている。(これは、当社が構造計算をして設計したものを民間の匿名の第三者に強制的に構造計算再チェックをさせるというものです、勿論費用は別にかかり施主が負担することになります。)
結果、それによる整合性がとれる点については納得する部分もあるが、おおよそ80%程度の指摘は無駄である・・というのが私の感想である。では、残りの20%があって良かったかというとそうではない。それに費やす時間が無駄なのである。時間が最も貴重な消費である現代において、これほどに原初的な方法が無駄なのである。大臣は、計算ソフトが認定されれば短縮されるというが、恐らくそうではあるまい・・。
ここで、今回の基準法改正の影響の本質がみえてくる。われわれと設計の現場を知らない人との価値観の差に、この建築不況にまで至らせた混乱の本質がある。
仕事の内容がより良くなることに不満はない・・しかし、より良くするためにこれほどの無駄と影響が必要だったのか・・という疑問である。いや、消費者保護という名目のもとになされた思慮の不足が見える。何故これほどあせって施行したのであろうか。恐らく、日本の建築設計のレベルの高さを考えれば、もっと有効で効率的な方法はあったであろう。
法は人のためにある。今回の事件では、消費者保護という耳障りのよいことばに全ての因果を纏めきることには無理がある。
50年もして、「行政不況」というのが本当に現在を言い当てていたということにでもなれば、行政だけでなく今の建築界を担う我々にとっても、前代未聞の恥である・・。
そしてこのようなことが、建築の世界だけでなく日本の産業のあらゆるところで興り始めているとすれば(食品業界、飲食業界、不動産業界、化学業界、教育、第一次産業など)・・
思わず身震いするのは3月初春の冬の名残のせいだけではあるまい。

2008年03月02日

■介護老人保健施設「ガーデニア」
くれは荘2008.2.08
介護老人保健施設「ガーデニア」 (呉羽総合病院付属)

以前から少しずつ現場の話しなどを書いていた老人保健施設が竣工した。
呉羽病院付属、ショートステイやデイケアなどの機能を含めて100床の大規模施設。現在、3月末の入所開始に向けて入所者公募中。申込みは過半数を超え始めている。
昨年1月に開設した特別養護老人ホーム「パライソごしき」、今回のガーデニアと大規模福祉施設が続いたが、今年も単独型ショートステイ着工の予定がある。
小規模なものを含めて、このような老人福祉施設の設計が途切れなく続いている・・。国が示す在宅介護の方向性は空しく響くばかりである。私はある施設の入所者判定委員会の委員もしているが、そこで感じる入所希望者たちの生活実情には、在宅介護などという甘い考え方からかけ離れた厳しい現実がある・・。被介護者と介護する家族の生活の問題、核家族化が進行したうえでの家族形態のあり方、このあたりの現実を直視した議論がないと、この問題は解決しないように思うのだが・・。

話題を戻して、この施設では、従来の個室に加えて準個室空間という仕掛けをした。いわば大部屋と個室の中間領域のようなベッド空間である。そして従来の塩ビの床を全てカーペットタイルにした。つまり、介護生活というより「生活の居心地」を重視したコンセプトを展開した。(現在、施設内覧をしていますので興味のある方はご覧ください。)

 | Blog TOP | 

プロフィール

管理人

Author:管理人
㈲ノア・アーキテクツ
代表取締役:福富大祐
住所:福島県いわき市鹿島町久保字馬場16-9
TEL:0246-58-8201 
FAX:0246-58-8204

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

FC2カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。